魚を与えるのではなく魚の釣り方を教えるということ
はじめに
私はエンジニアとして働いているのですが、
今年に入ってからチームリーダーとしてメンバーのマネジメントを担当することが増えてきました。
その中で、メンバーの指導というところで大きく考え方が変わったところを書きます。
これまで
リーダーの経験が浅く、どのように振る舞えばいいのかまだわからないことも多かったのですが、
とりあえず、チームメンバーが困っているときとか立ち止まっているときは積極的に声を掛けるように心がけていました。
この姿勢自体はこれからも心がけていきたいし、やってしかるべきだと思っているのですが、
ここで問題だったなーと思うことに、解決策をすぐ伝えてしまうコミュニケーションを取っていたことがあります。
当時は問題を早く解決して仕事を進めることがリーダーの責務であり、
それがメンバーの助けにもなると考えていました。
今思うと、メンバーの成長という観点が抜けていました。
学んだこと
メンバーが成長するには
人が成長するためには、
- 自らで問題を認識して、
- 主体的にその問題に対して取り組むこと。
が重要ということです。
自分がこれまでやっていた解決策をすぐに伝えてしまうコミュニケーションだと、メンバーはこのプロセスをスキップしてしまうことになります。
この点に気づき、自らのマネジメントのやり方を変えなくてはいけないと思うようになりました。
勘違い
一方で、自分もさすがに解決策を伝えるだけでは良くないとは思っていたので、
その解決策に至ったプロセスはできる限り詳細にロジカルに伝えるようにはしていました。
そのプロセスを理解してもらうことがメンバーの学びになると考えていたからです。
これも大きな勘違いをしていたなと感じていて、
メンバーは「頭では理解できたけど、実感は無い」みたいな状態になっていたと思います。
これではメンバー自身の気付きにはならないので、
その場では理解できていたとしても、成長にはつながっていなかったかと思います。
また、知識や物事に対するの認識は人によって様々なので、
その差から自分にとってはロジカルでも他の人にとってはロジカルにならないといったことも起きていたのかなと思います。
モチベーション
別の観点から、メンバーのモチベーションにも影響があるかと感じています。
問題にぶつかったとき、その解決策を他人から示されてしまうと、
他の人から言われたことをするという、いわゆる外発的モチベーションに繋がってしまうのかと考えています。
一方で、問題に対するアプローチを自分で考えて、決めるということをすると、
自らが意味があると判断したものに取り組むという、内発的モチベーションに繋がるのかと思います。
これから
メンバーが頭を悩ませているとき、その解決策をそのまま伝えるのではなく、
メンバーが自らその解決策にたどり着けるように促す質問をベースにしたコミュニケーションを取れるよう意識していきたいです。
参考書籍
エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング
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モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
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